ヌードなアタシ
『いーなぁ…
わたしなんて、平凡で普通な毎日よ…』
机に乗り出し、頬杖をつきながら
奈緒は大袈裟にため息をついた。
『何いってんのよ。
これから毎日、大好きな卓己くんと
ラブリーなクラブ生活送るんでしょ。
アタシの方が羨ましいって!』
『うふふっ♪そーだった』
幸せそうに微笑む。
こんなふうに
一途に想いを寄せれる人がいるって
羨ましいな。
アタシには、今まで一度も
そんなふうに思える人がいなかった…
…と、思ったとき
ふと、瞬くんの顔が頭に浮かんだ。
『こまちちゃんは?
好きな人は?
…白状しなさいよぉ〜』
『あ…前に言った事、ホントなんだよ。
あたし、付き合ったりしたこと無いの。
奈緒みたいに、
すごく好きな人もいないんだ…』