ヌードなアタシ
外は、もう真っ暗だった。
アタシが言った
『かき揚げ丼食べたい』の一言で
車は天ぷら屋さんへと向かう。
ケイちゃんと大介さんは
会社のホームページに
アタシの写真を入れようかと
話をしている。
『聞いていたのに…
驚いちゃった。
すごいね…プロの世界だ』
そう言って瞬くんはアタシを見た。
『ケイちゃんは、
ほんとは芸術家なの。
チラシの撮影は…仕事だから…
でも手を抜かない。
ケイちゃんの写真、大好き』
『うん。
ケイさん、すごいね。
君も…すごいよ、プロだ…
あ、寝そべって笑ってる写真、
あれ、すごくかわいいね。
普段着のこまちちゃんって感じ』
『ふふっ、あれね、
ケイちゃんにのせられて…
アイドルバージョンなの…
あー、おなか減ったね。
かき揚げ楽しみ♪』
『あはは…
こまちちゃんの興味は、そっちね。
あれだけポップコーン食べてて平気?』
『うん。瞬くんと半分コにしたし…』
『じゃ、今度映画行くときも
一緒に行こうね。
半分食べてあげるから…』
瞬くんは、ちょっと照れてたように笑って
アタシを見た。