サクランボ。



「ま、まな…嘘だと言って…?」
「姫…私も嘘だと思いたいよ…」


入学式も無事に終わり、私達は自分達のクラスへと向かった。

嬉しいことに、私と姫は同じクラス。


「なんで、朝のアイツがいるのさー!!!」


私の席の隣には、あの朝の出会った、嫌な男が座っていた。

同じクラス…というか、先輩だと思ってた…

「あ、小学生」
「はぁ!?違うって!」
「…。」


私の隣だなんて…

なんか嫌だな…


しばらく、その男は北野来輝と名乗り、長い間、姫と言い合ってた。

二人の言い合いは担任が来るまで続き、帰りのHRまでも続いた。


「もー止めなよ。帰るよ。」
「ちょ、まぁなぁ!来輝って酷いんだよ!アタシのこと、ついには猿以下とか言い出した!」
「そのとうりだよなー、愛。こいつ、キーキー言って猿みてー」
「なによー!」

低レベルの争いが、また始まった。

これでは、どっちも小学生ではないか。

しかもなぜか、勝手に名前で呼ばれてるし…





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