サクランボ。
モヤモヤ。
綺麗な桜がヒラヒラと私達の横を簡単にすり抜ける。
「愛!早くクラス表見に行こ★」
「はいはい…」
今日から私達は高校二年。
新しいクラスが何か見るため、クラス表を見に来たのはいいけど、スゴイ人だかりで、なかなか自分達の背では見えそうにはない。
「あ~!!みーえーなーいー!」
姫はピョンピョン跳ねながら必死で表を見ようとしてる。
「私達の背じゃ無理だよ…」
背が小さいのも一緒。
決まって、背の順の一番は私達が占めている。
「…?」
気がつけば、前に私が買ったキーホルダーを姫も鞄につけていた。
この前、姫が私のを見て欲しがっていた気がする。
何もかもが姫と『おそろい』。
姫が勝手に決めた、『自然』な『ルール』。