小悪魔×俺様
◎咲樹菜



廊下を通ってたら女の子の声と館木弘夢の声がした。




ホレさせるって言ったって、あたしだけじゃないんだよね…。




って、どうでもいいか!!




ってか通りたいんですけど…。




自然に会話が聞こえてくる。





「あの子っていい噂ないじゃん?極度の男好きらしいし、誰とでも寝るらしいよ?」





え、それ…あたしのことじゃん…。




誰よ、あんた…。





知らない人にこんなこと言われてるの?




あたしだって頑張ってきたんだよ?




女子と話せるように、自分から輪に入ったりとか男子を遠ざけようとしたりとか。




でも結局、影でヒソヒソ言われて避けられるんだ。





これで館木弘夢も話しかけてくれなくなるかな…。





「噂だけで判断してんなよ。性格ブス。よく知りもしないで勝手に言うお前のが俺的にナイ。」





な、何言ってんのアイツ!?




芸能人があんな風に言っちゃダメじゃん。





でも…正直驚いた。




「館木…弘夢…。」

「咲樹菜?」





あたしに気づいた館木弘夢は若干焦りだした。



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