小悪魔×俺様
◎弘夢



咲樹菜は1人で走っていった。




俺は奈々に向き直る。





「元気…だったか?」

「それなりにね。」





奈々は一番長く続いた女。




その分、一番傷つけた。






奈々と付き合ってる間も浮気してたし、奈々の前で浮気相手と電話したりした。





奈々はいつも何も言わなかった。





そして、飽きたって言って簡単に捨てた。





「…あのさ、あの時はまぢでごめん。超傷つけた。」

「え?」

「奈々のこと何も考えてなかった。」

「弘夢が…そんなこと言うなんて思わなかった…。」





それは咲樹菜のおかげ。




咲樹菜と出会って本気になって、今までの俺がどんなに最低だったかわかった。




「ほんと、悪かった。」

「…咲樹菜ちゃんのおかげ?」

「まぁ。」

「そんなの納得出来るわけないじゃない!!あたし、まだ弘夢が好きだよ!?今なら…あたしとも付き合えるでしょ!?」





正直、奈々のことは好きじゃなかった。




何も言わないから都合良かっただけ。




…俺、まぢで最低…。





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