小悪魔×俺様
つーか…ほんとに聖人さんが邪魔だって思ったのか?




俺にはわかんねぇけど…。




咲樹菜が泣かないように、俺なりに助けたいと思う。





「泣いたか?」

「昨日…少し…。」

「ならいい。咲樹菜は我慢するから。」

「弘夢…。」






目を潤ませてありがとう、って笑う咲樹菜にドキッとする。




コイツ、付き合ってからは天然の小悪魔になりやがった。




おかげで、この俺が振り回されてる。





こんな女他にいねぇよ、まぢで…。








放課後、俺の家に帰る前に咲樹菜ん家に寄って荷物をとる。





「咲樹菜!?まだ引っ越しは…」

「ち、違うよ!!弘夢ん家に泊まってくる。」

「え…いや、わかった…。」





なんか聖人さん、咲樹菜に気を使ってる?




咲樹菜は咲樹菜で遠慮して目を合わせようとしてない。





あんな仲良かったのに…。





「咲樹菜…!!え、あれ?館木弘夢!?」





聖人さんの後ろから出てきた女。




この人がたぶん、遥って人。




ばあちゃんタイプだと思うけど、優しそう。





「…じゃあね。」

「う、うん…。」



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