運命のヒト【短編】
そんなある日の放課後。
私は夏休みの宿題に追われていた。
というのは、夏休み中に遊びすぎて宿題に一切手をつけておらず、
呆れた先生が強制居残りをさせたのだ。
教室にはたった一人。
ものを書く音だけが教室に響き渡る。
体育館からバスケットボールの音がかすかに聞こえる。
「あ"ー!もうだめだ。」
そう言って机に倒れ込んだ。
一時間以上机に座っているため、集中力もそろそろ切れてきた。
ジュースでも買いに行こうかとしたとき
廊下にいた1人の男子と目があった。
あれは…確か、
隣のクラスの高梨くん。