ハルカナ約束
「俺…パス!」

無意識にそう言ってた。

「は?何言ってんの?
アンタにそんな権限ないのよ?」

「は?俺はもう高校生なんだよ!
いつまでも親と仲良く旅行?
ありえねーだろっ!
親と旅行するぐらいなら友達と遊ぶっつーの!」

「何ソレ!信じらんない!
どの口が言うか――」

お袋のまゆみは相当口が悪い。
しかも手が出る(ついでに足も)。
言った瞬間、俺を羽交い締めしてきた。

だけど…俺だって男だ。
いつまでも母親の思い通りにされてたまるか。

手加減しつつも

「へんっ、悔しかったら俺より強くなるんだな」

そう言って部屋へと逃げ込んだ。
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