パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
『頼もしい相棒達』
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「東京なんて久し振りだなぁ!」
バスを降りた流は、同じ姿勢を強いられていた身体を思い切り伸ばして朝日に包まれる。
シャキン ジュポッ
「フゥウウ〜。朝の空気は大都会と言えど、うちと遜色無いんじゃないか?」
そう言ってまだひんやりとしている空気をまた、紫煙と共に吸い込んだ。
「煙草なんて吸ってるから空気の旨さも解らない味音痴になるんだぞ?」
「純一郎さん」
「フンッ。おまえ、煙草はハタチになったらやめるって言ってなかったか?」
「博士ぇええ。お元気でしたか?」
並んで流を出迎えた二人の博士の周りを回ってじゃれ付く彼は、目覚めばなのサプライズに心底喜んでいた。