パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
「しかしこれで異世界を覗いたらがっかりするかもフンッ、知れんな」


「どうしてですか?」


「お茶入りましたよ」


流がお茶菓子と共に熱々の煎茶を淹れてきた。


「ああ、有り難う。我々の住んでいるこの世界が、フンッ。いかに稀有な可能性の元に成立したかが解る」


「と、言いますと? アヂッ!」


どうやら純一郎は結構な猫舌らしい。


「この無数に存在するパラレルワールドの中で、地球に文明らしい文明が存在する世界は、フンッたったの50世界しかない」


「50ですか! それは少ないですね」


「そうなんだ」


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