パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
『渡航準備』
「フンッ、その時の為の緊急自家発電装置じゃないか」
理研ではパソコンのデーター消失を防ぐ為、停電を感知すると5秒後には発電機が回り、電気の供給が行われる。
「でも実験機器の電源はオフのままみたいですよ。みんな、何も出来ないってカンカンです」
勿論館内照明も暗い非常灯のみだ。
キュービクルを復旧させるにはT京電力の到着を待たねばならない、結局昼休みを挟んで4時間も停電は続いたのだ。
「どうもすみません。お久し振りです」
「また原口のとこに戻って来たのか? お前も災難だな」
「また宜しくお願いします」