パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
「すぐやりまぁす」


純一郎は操作盤のタイマーへと向かった。A.W.T.自体は次元の歪みを作れないから、帰還するためにはサイクロトロンを操作しなければならない。

しかしパラレル・ワールド同士で通信は出来ないので、遠隔操作は行えない。

3人は人物特定レーダーの検証も兼ねて全員が異世界に行く為、タイマー操作が必要だったのだ。


「サイクロトロン起動。電磁軌道に通電」


「クラインの壺生成。陽子ビーム発射」


  ビ ビ ビ ビ ビ ビ……


低く、連続した作動音がその音程を上げていく。3人の気持ちもそれに連れ、否が応にも盛り上った。


「対閃光防御、波動砲発射用意」


「フンッ、発車!」


「それ、宇宙戦艦ヤ○トだからぁぁぁ……ぁ……」


流の頼りない突っ込みがラボにこだまして、A.W.T.は異世界にジャンプしていた。


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