パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』

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「この世界はちょっと雰囲気が違いますね」


「そうかぁ？　確かに研究所内に緑が無いけど」


「フンッ。ここはな、恐竜時代に爆発的な個体増加を招いた世界だ」


流は目をシバシバさせながら考えていたが、結論には到らなかったようだ。


「それってどんな影響が有るんですか？」


とうとうハンカチで目を拭いながらそう質問した。


「無尽蔵の化石燃料が有る。石油が安いこの世界では、省エネや原子力の平和利用はフンッ、なされていないんだ」


純一郎達は空を仰いだ。そこにはどす黒い雲が厚く層を成している。


「もしかしてこの目がしみているのは……」


「そう、フンッ。深刻な大気汚染だ」