パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
「ああ。そして流も呼んである。フンッ、あいつは明日の早朝、真珠句駅の高速バスターミナルに到着するそうだ」


流の名前を聞いた純一郎は遠くを見詰め、懐かしそうに顔をほころばせている。


「随分ヤツには会ってないなぁ。どうしてます? あの頃はまだ高校生でしたっけ」


「フンッそう言えばそうだったな。今考えたらあいつにも随分と無理をさせてしまった」


日下部流(22)は当時龍太郎のパートナーだった日下部彗の弟で、ここ理研にも良く顔を出していた。


「彗さんは元気なんでしょうか。ああ、まだNGワードでしたか?」


「余計な気を遣うな。もう立ち直ったからまた始めたんじゃないか。フンッ、幸せにやってるらしいよ」


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