パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』

「す、すげえ」


「凄いです。これが機械の世界……」


『こちらの原口博士は、世界最大の二足歩行ロボットを開発した人物としてギネスにも載ってるんすよ！』


オレンジ色の髪が輝いているのか、それとも頭皮が輝いているのか……3人の中でも一際光を放っているあちらの純一郎が得意気に言った。


「へえぇぇぇ。こちらの龍太郎博士は、まだ何の注目もされてないのに、イテッ！」


「フンッ、加瀬。では共同研究者としての権利は放棄するんだな？」


龍太郎は純一郎の頭を張り飛ばして凄んだ。


「嘘です嘘ですっ！　この研究を発表すれば、ギネスどころかノーベル賞間違いなしですって！」


(あちらの博士には申し訳ないスけどね)


純一郎は龍太郎の耳にそう囁いた。