パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
──────────────


ナチュラルな世界を後にした龍太郎達は、早速ビューアーを使って訪れるべきアナザー・ワールドを探し出した。


「博士、人類が存在しない15の世界でビンゴです。この3番目辺りの世界なら、狂暴な動物も見当たらないのでいいんじゃないすかね」


ビューアを覗いている純一郎の後ろから流がこぼす。


「でもぉ、もう水の世界は勘弁ですよ? 純一郎さん」


オレンジ色の頭を揺らしながら振り返り、純一郎は笑って答えた。


「ハハハッ、大丈夫だよ流。俺だってあんな目に遭うのは御免だ。ここには池や水溜まり位は有るだろうけど、水位の上昇は無いみたいだ」


「フンッ、当然だろう! 温暖化を招く人類が存在しないのだからな」


< 87 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop