パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
純一郎は同じ姿勢で固まったまま質問した。


「結局どうなっちゃうんですか!」


「だから言ってるだろう。フンッ、人の話は一語一句聞き逃すな」


「すいませぇん」


純一郎はやっと右手をしまい、肩を丸めて縮こまった。


「だからな。宇宙どころかパラレル・ワールドも何もかも全てがひとつに集約し、その超膨大なエネルギーは安定を保てず、一気に拡散する」


「ビッグバン……ですか」


「そうだ。お前は……フンッ。笑顔と握手でビッグバンを作った男として、アカシックレコードの最初のページに刻まれる」


「アカシャの記憶に……光栄です。……って博士! やっぱり危険極まりないですよ」

──────────────…‥・ ・

※アカシックレコード

宇宙の創造からこの世の森羅万象と未来の行く末まで、全ての記録が刻まれているという概念的な物。


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