屍の孤島

秀一、小野寺、奏、夕映。

結局残ったのは四人。

この四人で島からの脱出をはからなければならない。

「僕は」

険悪になった空気を変えるように、小野寺が口を開く。

「この島の警察署に向かうべきだと思う。こんな状況だから警官が残っているかどうかは怪しいけど…もしかしたら保護を求めて生き残りの島民が集まっているかもしれないし、武器も確保するべきだと思うんだ。丸腰というのは危険だ」

彼の判断は賢明だ。

身の安全を確保するのは最優先事項だ。

秀一と奏も、小野寺の意見に頷く。

そんな中。

「あの…」

夕映が小さく声を上げた。

「私…病院に向かいたいんです…この島の病院に入院している祖母の事が心配で…」