屍の孤島
幸いゾンビの方も意表を突かれたらしい。

ドアに頭をぶつけ、その衝撃で後方へと転倒する。

ならばその隙に!

奏は走り出した。

通路を真っ直ぐ進んで、曲がり角を曲がる。

その途端に。

「きゃあっ!」

またもゾンビと鉢合わせる。

今度は一体だけではない。

五体、六体…とにかく複数のゾンビ!

「いやぁっ!」

悲鳴を上げて逃げ回る奏。

彼女は気づいていない。

声を上げれば上げるほど、その悲鳴によってゾンビは群がってきているのだ。

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