屍の孤島
ようやく運転にも慣れてきた。

奏は冷静さを取り戻す。

そしてやっと、何とか生き延びられたのだという実感を感じ始めていた。

何の取り得もなく、平凡な只の女性である奏。

しかし最後まで諦めなかった事が、彼女を生存へと導いた。

己の持てる全てをフル活用した事が、彼女を絶望的な状況から脱出させたのである。

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