あの月の下で
…そんなことを思いながらそれなりに楽しんでいるうち、帰りの時刻が近づいてきた。  



カラオケ店を出た時には、すでに七時を回っていた。 

「今日楽しかったね!じゃあばいば〜い」

「ん!じゃあまた明日ね!」 


駅前のデパートに寄るというなつみと麻紀と別れ、私たちは家に向かう。  


ついこの前まで色付いていた木々が、もう葉を落とし始めている。


「もう冬かぁ〜。早いねー」

「ほんっと。…あ、てか明日テストじゃん?」


…テストって何の?   

「ほらぁ、音楽だよ!歌のテストじゃん!」


…あ、すっかり忘れてた…


「あ、あんた忘れてたんでしょ〜!先生何回も言ってたじゃん!」

と、裕子が私の心を見透かしたように言う。



「やだなぁ〜。もうかったるいっ!」

「そんなこと言わない!うちみたく真面目にやんなよ(笑)」


歌のテストってだいっきらい。なんで私が皆の前で歌わなくちゃなんないの〜?!


そんなことを話していると、もう

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