まだ…君に…恋してる       (最愛ダーリン番外編)
「じゃパパまた明日来るから。」


「ずるいな・・・
俺だって愁と一緒にいたいな…」


ギョロ目の父は
そう言うと背中を向けた。


「かあさん
とうさんすねてるぞ。
病人なんだから・・・可哀そうだ。」


俺はとうさんのすねようが
可哀そうで仕方なかった。



「パパ…じゃあね
ちゃんと静かにしていてね。」


ふりむかず手を振った。


「あとは頼むぞ・・・」


父は母に言った。


「何を?」俺が聞くと


「肇 忘れ物
早く見つけて持って行けよ。」



「あ?何それ?」



「父親の遺言だ・・・・」



 俺は胸が痛くなった。


「んなこと言うなよ……」



父は背中を向けたままだった。
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