まだ…君に…恋してる       (最愛ダーリン番外編)
久しぶりの実家


「かあさん・・・
とうさんほんとに病気か?」



「え?なんで?」

母が一瞬飛びあがった気がした。


「なんか元気そうな感じだし
ギョロ目にも力があったし…
なんか俺信じられないんだよな…」



「そ…そんなことないわよ。
今日はめずらしく元気だったの…
あんたや未来の顔
見たがってたから……」



「そっか…
元気でいてほしいって
俺の願望が元気に見せたのかもな…」



「そうよ・・・。」

母はキッチンに
逃げるように去っていった。



末期の夫がいるようには
どうも思えない・・・・



未来の両親もやってきた。



「ひさしぶりなのよ。
みんなが集まるの。
肇パパに悪いけど飲んじゃおうよ。」



父がいないけれど
いつも通りの我家



「未来はなんで結婚しない?」



俺は母に聞いた。


「相手が忘れて行ったんだよ。
大事なもの二つも残して
おっちょこちょいな奴だわ……。」



さっきからいろんな疑問が
俺を襲ってくる。


「あれ?二人は?」


「あんたと未来の遊び場にいるよ。」


母がそう言って窓を
指さした。
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