まだ…君に…恋してる       (最愛ダーリン番外編)
「はぁくん……
はぁくん……」


夢の中であの日の未来が笑う。


俺は未来を抱きしめようと
手を伸ばすけれど
未来と俺の間にもう一人
現れて未来をかくしてしまう。



「どけろ。」



でもその間の
人間は未来を抱きしめるんだ。



「俺の未来だ。」



叫んだ。



でも…未来はその胸で
おだやかに目を閉じている。



「先生・・・・」



その背中は先生とわかっていた。



「俺 やっぱ
まだ 未来に恋してる……
悲しいけど
未来を求めてる……
未来じゃなきゃダメなんだ……」


先生の後姿にそう言った。


そうしたら
先生がスーッと消えた。



不安げな未来を残して…
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