まだ…君に…恋してる       (最愛ダーリン番外編)
「付き合ってほしいんだけど」


未来は俺がそう言われたと
噂を聞くたびに


「また言われたの~?
もうモテ過ぎじゃん!!」


ヤキモチをやく。


俺にとってはどうでもいいことで
言われたって
俺には未来しかいない。


でも未来がヤキモチ焼くのが
可愛くて
安心した。



そのヤキモチで
俺への愛情を確認したりして



俺の未来への
愛情はどんどん
いびつになっていく……。




未来を抱きしめながら
愛をささやきながら

いつか未来が
本当の未来に気づく時が来た時

俺から
離れていってしまうんじゃないかと
不安で……
たまらない。


未来を全部自分のものにしたいのに
それを手にしてしまったら
俺はもっと情けない男になりそうで


願掛けとカッコつけて
未来には
約束という宝箱に
しまわせた。


秘密にすることで
二人っきりの時間が
どれだけ貴重なのか
未来にわからせたかった。



そんな自分が大嫌いだった。




< 8 / 144 >

この作品をシェア

pagetop