幕末純想恋歌

葵は街に買い物に来ていた。

「んー、あと必要なのは…、だいたい買い終わったかな?」


そろそろ帰ろうかと荷物を抱え歩いていた時


ドンッ


「あっ、すみません」


道を歩いていた人にぶつかってしまった。


謝って立ち去ろうとしたのだが


「あぁぁ!?ぶつかって素通りはねぇだろうがよ!!」


たちの悪い浪士にぶつかってしまったようだ。


「だから、すみませんって…」

「なんだぁ!?その態度はっ!?それが謝る態度か…って、かなりの上玉じゃねえか。ちょいと付き合ってくれれば許してやるよ。こっちこい!!」


「っ!!」


いきなり強い力で手首を掴まれ引き摺られる。


「やめてください!!放して!!」

かなりの力が込められ骨が軋む。

「やめてっ!!」

周りの人は厄介事に関わりたくないのか我関せず。

だれも助けてくれなかった。
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