幕末純想恋歌
「葵ちゃん!?ゴメンね、大丈夫?」

うっすらと目をあけ、キュッと眉根を寄せる。

視線をしばしさまよわせ、沖田のところで停止する。

次第に、意識がはっきりしてきたのか、

「…あ~、沖田さん…。」 

と、体を起こそうとする。

沖田が慌ててそれを助ける。

「ホント、ゴメンね。」

完全に体を起こした葵が顔をしかめる。

「あ~、ほんとに。結構痛かったですよ、アレ。痣になるかも。」

でも、ここで葵が笑顔になる。

「そんなことよりっ!!沖田さん、やっぱりすごく強いですねっ!!負けたのなんて、いつ以来だろう?すっごく楽しかったです!!」

とても満足気な満面笑顔。

「ありがとうございました、沖田さん。」

にっこり。

女の子に慣れてない沖田はその笑顔に狼狽え顔を赤くする。

そして、

「君も、とっても強かったよ。こっちこそ楽しかった。ありがとう。」

と、微笑んだ。 
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