幕末純想恋歌
「ねぇ、とても強かったけれどいつから剣道してるの?」

沖田の問いに葵は、う~んと考える。

「…いつからでしょう?わたしも、よく分からないんですよ。気付いたら日課でしたから。まぁ、六歳のときにはしっかりやり込んでた記憶があるので、それ以前でしょうけれど。」

「へえ、そんなころから。僕は九歳からなんだ。」

沖田が楽しげにいろいろ話そうとする。

「おい、おい。いつまで立ち話するつもりだ?話さなきゃならんことはたくさんあんだろ、他に。これからのこととかよ。」

土方が言う。

「その竹刀さっさと片ずけてこい。んで、部屋に戻れ。」

「は~い。少し待ってくださいね。」

沖田が片しに行く。

「さ、行こっか。」
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