幕末純想恋歌
「さて、これからだが……。」

さっきの部屋について早速、土方が口を開いた。

「葵、おまえは確かに強い。だから隊士にしようかとも思ったんだが……。」

「私が反対した。」

今度は、近藤が口を開いた。

「隊士になれば刀を持って戦うことになる。そして、時には人を斬ることもある。私は、君のような女子にそんなことをさせたくない。だから、ここでは女中のようなことをしてくれないか?稽古はしたいときにして良いから。」

「…分かりました。そうします。それでは、これからお世話になります。」

「あぁ、こちらこそよろしく頼む。」

 
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