幕末純想恋歌
「沖田さんはここよく来るんですか?」

「うん。非番の日はだいたい。」

「非番?あぁ、休みの日のことか。なら、常連さんですね。あ~、早く来ないかな~。早く~。」

「君、さっきからすごくせかすね。なんで『くぅぅぅぅ。』…そうゆうことか。」

葵は顔を真っ赤にして俯く。

「…ごめんなさい。昨日から食べてないから…お腹空いちゃって……。」

アハハと更に赤くなっていく。

「そういえば食べてなかったね。試合もしたしお腹空くよね。言えぱなんか用意したのに。」

顔の赤みが引いていく。

「……だって、もう訳わかんなくて…慌ててて…、それどころじゃなくて……。…不安で…怖くて……。」

「……そっか。そうだよね。それどころじゃないよね。忘れてたよ。」

「はい。で、落ち着いてきたら、お腹が空いてしまったんですよ。」 

にこっと笑って明るい雰囲気に戻す。

だから、沖田ももとの様にしてあげた。

「でも、空きっ腹にお汁粉って、大丈夫?気持ち悪くならない?」

「ん~、大丈夫ですよ。きっと。」

「…まだ、先にお団子にしときなよ。そこまで甘くないから。僕の一つあげる。餡子はないでしょ、餡子は。」

「は~い。」
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