幕末純想恋歌
葵は呉服屋のおじさんが着物をくれたことを話した。
「……というわけなんです。でも、よかったんでしょうか…。せっかくの好意だからと受け取りましたか、こんなにしていただくと、なんか申し訳なくて……。」
「いいじゃねえか。くれるって言ってんだ。貰えるもんは貰っとけ。」
「沖田さんにも言われました、それ。でも、わたし、そんな褒めてくれてるような美人じゃないし……。」
「…おい、総司。」
土方が沖田を側に呼んだ。
「なんですか、土方さん。」
「こいつ、ずっとこの調子か?」
ハァと沖田がため息をつく。
「そうなんですよ。無自覚の天然さんなんですよこの子。しかも、上目遣いで袖引いてくるんですよ!」
「……。」
「あ、可愛いとか考えました?ダメですよ、毒牙にかけちゃ。年、いくつ離れてると思ってるんですか。」
「何が毒牙だ!!誰もんなこと考えてねえよ!!」
「え~、怪しいな~。土方さん、タラシだから。」
「ざけんなっ!!余計なこと言うんじゃねぇ!!黙ってろ!!おい、葵。」
も~、図星だからって、と沖田がクスクス笑っているが土方はついに、無視を決め込んだらしい。
「……というわけなんです。でも、よかったんでしょうか…。せっかくの好意だからと受け取りましたか、こんなにしていただくと、なんか申し訳なくて……。」
「いいじゃねえか。くれるって言ってんだ。貰えるもんは貰っとけ。」
「沖田さんにも言われました、それ。でも、わたし、そんな褒めてくれてるような美人じゃないし……。」
「…おい、総司。」
土方が沖田を側に呼んだ。
「なんですか、土方さん。」
「こいつ、ずっとこの調子か?」
ハァと沖田がため息をつく。
「そうなんですよ。無自覚の天然さんなんですよこの子。しかも、上目遣いで袖引いてくるんですよ!」
「……。」
「あ、可愛いとか考えました?ダメですよ、毒牙にかけちゃ。年、いくつ離れてると思ってるんですか。」
「何が毒牙だ!!誰もんなこと考えてねえよ!!」
「え~、怪しいな~。土方さん、タラシだから。」
「ざけんなっ!!余計なこと言うんじゃねぇ!!黙ってろ!!おい、葵。」
も~、図星だからって、と沖田がクスクス笑っているが土方はついに、無視を決め込んだらしい。