Sky Blue-同じ空の下-Ⅱ
少し歩くと前の方から私を呼ぶ声が聞こえた。
「あッッお!!」
タッタッタという足音が止まると、その声は近くに感じる。
「チカ?」
「廉や純もいるよ。」
「久しぶり、碧元気だったか?なかなか会いに行けなくて、ごめんな。」
純の柔らかく優しい声が聞こえる。
「いいの、今会えただけでも嬉しいよ。」
そう言うと純とチカが笑い出した。でも、廉の声が聞こえない。
「れ…ん?ねぇチカ、廉もいるんでしょ?」
「いるよ、」
「声が聞こえなくて…」
「照れてるだけだよ。」
「おい、チカ余計なこと言うな!!」
久々に聞いた廉の声。少しホッとする。