モンスターハンタールチフェル2nd
 戸を開けた瞬間、アンにムッとした熱気がかかってきて、今にも汗が滲んできそうな感じの厨房だ。

「新しい具材をお持ちしました!」

 中は夏のような暑さに加え、休む暇無く動く調理具がガチャガチャと音を立ててうるさく、アンは近くのコックに叫んだ。

「オウッ!
 んじゃあ、向こうで洗って刻んどいてくれ!」

 そんな返事がかえってきた。

 気嫌な顔をして、仕方なく奥にカートを押していくアン。

「後ろ失礼します!」

 コックたちの後ろのカートが一台通れる隙間を邪魔にならないようサーッと通り抜け、蛇口のある流しの前で止まり、カートに積んできた野菜たちを洗っていく。

『アン!』

 カートの下から小声が聞こえてくる。
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