モンスターハンタールチフェル2nd
 アンは出任せで適当に取り繕う。

 それに対してカミンガムは眉をひそめてアンを見たが、疑いはそれほど深いものでは無いようで、

「あら、そう。
 てっきり何かの毒物かと思ったわ」

「は、はぁ……」

(危ない危ない、どうにか気付かれずに済んだわ)

「女王様、私が毒見を!」

 とその時、カミンガムの後ろにいた執事が毒見を申し入れる。

(余計なことを……!!)

「結構。
 生クリームは私の大好物なの」

 手で払うように毒見をしようと寄ってきた執事を制止し、自分はスプーンを片手にスープにその先を浸す。



(……いよいよね)

 アンはお盆を両手で持ちながらジーッとカミンガムのその動作を見つめる。



 ゆっくりとひとさじのスープが口元まで近づく。
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