モンスターハンタールチフェル2nd
「着替え終わったわね。
 作戦はうまくいった?」

 更衣室から出ようと扉を開けると、そこには既に私服に着替えた雫と刹那が立っていた。

「ええもちろん。
 それよりそっちはどぉ?」

「大丈夫、心配無用よ」

「僕の計算が合っていれば、あと10分で王室が空になるから、その隙に……」

 アンたちは互いに目配せして頷き合う。



「〝あれ〟の在りかは分かってるのか、アン?」

「大丈夫よ。
 〝あれ〟は私とお父様とお母様にしか分からない場所に隠してあるんだから」

「そうよ。
 〝それ〟さえ取り返せばこっちの勝ちは決定よ!」



 これから取り戻しに行く〝それ〟とは、この国に代々伝わってきていた、アンの手元に本当は在るべき物である。
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