モンスターハンタールチフェル2nd
「いってぇえ!!」

 アンがノアの腕を思いっきりひっぱたいた。



「やっぱり……

 さっきの銃弾が腕をかすってたんじゃない」

 そう言いながらも、アンは腰のポーチからハンカチを取りだし、ノアの腕に巻き付ける。



「……」

 こんな状況下に置かれてもなお、アンは自分に優しくしてくれている事に全く理解出来ないという表情で見つめていた。





「……よし、これでバッチリ」

 と、アンがノアの側を離れた瞬間。



 ヒュン!

 とノアの耳元をかする音がしたかと思うと、



「ぇ……?」

 一瞬の沈黙。

 そして、アンがゆっくりと地面に倒れ込む音。



「――アぁぁンっ!!!」
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