モンスターハンタールチフェル2nd
「待っ……て、その子は……大丈夫……だから」

 さっきよりも弱々しい声で2人を呼び止める。



 大丈夫、と言われても刹那と雫は半信半疑でお互いに顔を見合わせた。



 それもそのはず。

 相手はあの凶暴な飛竜。

 そんなモンスターが目の前で叫んで威嚇していたのに、大丈夫と言われて警戒せずにいられようか?



「……」

 2人はしばらく疑いの目をリオハートに向けるが、向こうも水色の静かな瞳で、無抵抗を訴えかけるような眼差しを送る。

『……』



「……いいわ」

 ボソッと言い放ち、全身から力を抜いて刹那に目配せをする雫。

 それに従い、刹那もまた頷いてアンの方に目線を移した。
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