モンスターハンタールチフェル2nd
 執事が胸に手を当て、天を仰いでいた時のこと、





 バタン!!





 寝室の扉が思いっきり開かれ、聞き覚えのある声が聞こえてきた。



「アン!
 大丈夫?!」

 執事とメイドたちを押し退け、顔を出した活気のあるあの笑顔。

「雫!」

「アンっ!
 良かったー♪

 後少し遅ければ死んでたかもしれなかったのよ――」

 手を握ってくる雫にいつもの笑顔を向けるアン。

 雫の後ろから遅れてやってきたもう1人の見慣れ顔――



「雫、あんまりアンさんの傷口を広げるような接し方は避けてよ?」

 今にも抱きつきそうな勢いの雫をアンから引き剥がすように引っ張る刹那。

 アンに柔らかく微笑む。
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