モンスターハンタールチフェル2nd
「2人とも、心配してくれてありがとう♪」

 アンの優しい笑顔が2人に注がれた。





「そういえば、ノアは?
 私をここまで運んでくれたの、ノアでしょ?
 だったらお礼を言わなきゃ――」



 アンがそう言うと、周囲の人たち皆、暗い顔をする。





「実は……」

 雫は一度言いかけて、口をつむらせる。

 さすがに言いずらそうだ。



「私めがお話しましょう」

 執事が割って入る。



「お嬢様が気が付かれる少し前に門番から連絡がありまして、赤い鎧を身に纏ったノア殿が街を出たと……

 彼から伝言も預かっています」



 そして、執事は内ポケットから折り畳まれた一枚の紙切れを取り出し、アンに手渡した。
< 170 / 191 >

この作品をシェア

pagetop