モンスターハンタールチフェル2nd
 最後まで読み終えたアンは、手紙を握ったまま震えていた。

 目からこぼれ落ちた涙が、ノアの手紙を濡らしていく。





「……どお、して?」

 声も震え、誰に言うでもなく、ただ1人泣きながら呟いた。

「だって、約束……したじゃない……?

 ずっと、一緒だって……

 こんなのやだよ!」



 とうとう泣き崩れてしまい、執事たちは後を雫と刹那に任せ、ここはそっとしておくことにした。

 取り残された2人はどうすることもできなく、寝室の外で落ち着くまで待つことにした。







 ――数分後、

「アンちゃん……?」

 雫がそおっと扉を開けて中を覗くと、アンはベッドに横になったまま動かない。
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