モンスターハンタールチフェル2nd
「私たちは今忙しいんだ。
 こいつの腕を放さないと、その汚らわしい手を切り落とすぞ」

 いたって冷酷なしゃべり方といい、目付きといい、百合は瞬時に抜き放った太刀を男の目前に突きつけた。



 それと同時に、周囲の話し声も止んで他のハンターからの視線がまた集まる。



「な、何なんだてめえ……!?」

 男はパッとルチナの腕を解放すると、後退りして百合のことを睨み付ける。

 お互いに鋭い視線を交わして、辺りに沈黙が訪れていると――



 カッ、カッ、カッ……





 ゆっくりとリズムを刻みながら近づいてくる者がいた。

 それは、



「あんたら、ハンターの掟を知ってのケンカか?」
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