モンスターハンタールチフェル2nd
 火山地帯がこんなに騒々しいことは普段はありえない。

 自然現象でないとすれば、ただ一つのみ・・・



 地面の下に〝何か〟がいる!





ゴゴオ、ゴゴゴ―――ッ!!!



「何か来るっ―――!!?」

 3人は危険をさっちしたのか、急いでその場から飛び退いた―――



 ドゴオォオオオオオ―――!!!





 黒い突起物が2本。

 3人が立っていた場所に突如出現し、続いて厳つい顔が現れたのだ!

 それは今まで見たことのないモンスターで、荒々しい棘の数々。

 頭部だけでも人っ子一人丸呑みできる大きさだ。

 続いて右腕、左腕、上半身と地中から這い出てくる。



 3人が離れた場所で一カ所に集まり各々得物を構えた時には、すでに〝そいつ〟は全体像を現していた。



 全身を黒い甲殻に覆われ、頭から背中までを槍のような棘が突き立てている。

 また、前足は異常に発達しており、巨木ならいとも簡単に折り曲げるくらいの豪腕さが見て取れる。



「な、な、な、何よこいつ?!!」

 ルチナはオデッセイを握る腕が震えている。

「こいつは戦っちゃダメだ!!」

 百合が2人にそう言い放ち、武器をしまって〝ヤツ〟の出方を待つ。

 アレックとルチナもそれに見習う。



 その黒い巨体は3人を見据え、体も視線の方に向き直る。

 その度に地響きが鳴り、圧倒的な威圧感を振りまくのだ。
< 190 / 191 >

この作品をシェア

pagetop