モンスターハンタールチフェル2nd
「うっ……!
 あ、当たり前でしょっ」

 ルチナはプイッとアレックから目を反らす。

 ハンターじゃない百合にとって、モンスターと対峙するのは経験不足だったということだ。



『グワァアアア――!!』


 ドスンと地響きを立てて地面に倒れ込むドスイーオスを前に、百合は肩で息をして刀の先端を向けたままで立っている。

「はぁ、はぁ、はぁ……

 雑魚が、手こずらせてくれるわ……」

 そして百合は2人の方に向き直ると、

「さあ、これで――!!?」



 ガキィィィィィン!!



 金属がぶつかり合う激しい音が聞こえたかと思うと、百合の手から青い刀が弾け飛んで宙を舞った。

 百合の後ろ5メートル先に刀は突き刺さり、目の前には大剣を振り上げた格好で固まったアレックの姿がある。
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