モンスターハンタールチフェル2nd
「きさまっ……!」

「おっと、動かないでねぇ~」

 百合のすぐ横でルチナが小剣の刃を向けている。

 アレックは大剣を背中のフックに引っ掛けて、地面に刺さる青い刀の所に歩いて行く。



 アレックの大剣による重い衝撃を食らったにも関わらず、百合の刀には全くキズがついていなかった。

「この刀……」

(どこかで見たような……)

「それに触るなっ!!」

 百合はとっさに、アレックが刀に手を伸ばす寸前で叫び止めさせた。

 手は柄に触れる一歩手前で停止して、そのままの姿勢で固まる。

「大事な父上の形見だ。
 きさまらに触れさせてなるものか……」

「どういった事情でハンターを嫌ってるのかは聞かないでおくけど……あなた、あの刀を手にしてモンスターと戦っている時点で、あなたもハンターなのよ」
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