モンスターハンタールチフェル2nd
「違う、私はハンターじゃ……」

 小剣を突き付けられ、うつ向く百合の姿を見つめながら、ルチナは肩をすくめて溜め息をつくのだった。



「……少なくとも、あなたのお父さんはハンターだったよ」

 アレックが布で柄を巻いてそれを右手に握りながら2人の元へ戻ってくる。

「さ、触るなと言ったろっ!!」

「大丈夫、直には触ってないから……」

 自分は布の上から触ったまま、百合に刀を返してやる。

 そして、百合は刀を奪い取るように鷲掴みして鞘へと戻す。

「アレック、さっきのことどういう意味?
 この人のお父さんがハンター〝だった〟って……」

「それは昔、小さい頃百合さんのお父さんに稽古をつけてもらったことがあったんだ。
 あの刀を見て思い出した。
 確か名前は〝神楽〟さん、だっけな……」
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