モンスターハンタールチフェル2nd
 瞼は完全に閉じており、なんと可愛いことに鼻ちょうちんまでなっていた。



 とは言ったものの、周囲にはこのランポス一頭しか見当たらず、肝心のヒプノックの姿が無かった。

「これはヒプノックの仕業だ。
 奴の吐く息には睡眠作用のガスが含まれていて、それを吸い込んだ者はたちまち眠りにつく」

 後から歩み寄ってきた百合の解説に、アレックとルチナはなるほどと軽く頷く。

「つまり、さっきまでここにヒプノックがいたって事か」

「それじゃ、まだそんな遠くには行ってないはず」

「奴が行くとしたらこっちだ、ついて来い!」



 百合はいつの間にか刀を鞘に戻し、川に面しているこの開けた草地を走り抜けてまた樹海の中へと入って行くのだった。
< 74 / 191 >

この作品をシェア

pagetop