モンスターハンタールチフェル2nd
「う……そ……ぁ……」

 瞼が閉じて前にドサリと倒れ込み、その場からピクリとも動かない。



「ルチナっ!!!」

「焦るな!
 あいつは眠っただけだ。
 奴のガスをまともに食らうなんて、厄介なことを……!」

 百合がアレックの行く手を遮り、ヒプノックがルチナの方に向かわないよう囮作戦に出たのだ。

 その間アレックはルチナを見つめ、助けに行くべきか百合の言うことを黙って受け止めるのか迷っていると、横で何かが倒れる地響きと音が伝わってきた。

「っ!!?」

 なんとヒプノックが横たわっていて、起き上がろうと必死にもがいている所だった。

(強い!?)

 アレックの目は、羽と足をばたつかせてもがくヒプノックの頭部を、青い残像を残しながら炎と斬撃をお見舞いしている百合に釘付けである。
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