モンスターハンタールチフェル2nd
 言わずと知れた睡眠ガスだ。



「いいか、奴はガスを吐く時に必ず長い隙が出来る。
 そこを狙って尾の付け根に一撃お見舞いしてやれ!」

「あ、ああ」

 ヒプノックがガスを吐き終えて首を振るのを後ろから眺めながら、アレックと百合は作戦を練った。

 それは、百合が囮となり睡眠ガスを出すよう促して、吐いた瞬間にアレックが後方から尻尾目掛けて大剣を振るうというものだ。



 少しでも間違えば、彼女のガスを食らって眠りについてしまうかもしれない。

 それだけは避けたい。



「任せた!」

 そう言って百合は振り返りの動作をするヒプノックの足へ斬撃を入れる。

 怒りの形相を百合に向けて鋭いクチバシで上からつつくが、全て地面の土を舞い上がらせるだけだ。
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