モンスターハンタールチフェル2nd
 軽快な足取りでヒプノックを誘い込み、巨木の側まで誘導した。

 アーチ状の巨木の下で百合は、風を切って振るわれる尻尾をバックステップでかわすが、ついには巨木に背が触れて後退を阻まれてしまった。



『キュワァッ!』

 その時だった。

 ヒプノックは体を反らして頭を後ろへ引く動作をした。



 それを察知したアレックは走っていき、大剣の柄を握りしめて腰で剣を跳ね上げ、肩に載せて溜めの構えをする。



 そして、ヒプノックは読み通り睡眠ガスの塊を百合目掛けて吐いた。



『ギャオォォォッ!!』



 否、吐いた動作をしただけだった。

 その後にヒプノックの悲鳴のようにも聞き取れる叫び声を聞き、同時に何かの衝撃に跳び上がって何かをする間でもなく、百合の一手が加わってとうとう彼女は力尽きた。
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